こどもをまんなかに、文化の力で自分たちの「まち」をつくる
NPO法人 多摩子ども劇場
No.0136
2022年11月07日更新
「子どもの文化的権利を保障する」を理念として,子どもと文化と地域をつなぐ活動:こどもの活動の支援や,観劇会の企画・運営,こどもをとりまく豊かな文化環境作りなどを行っている.会の設立は多摩ニュータウンのまちびらきの時代で,新生のまちに欠けていたこどもの芸術・遊びなどの文化を創出し、文化の力で人と人の顔の見える関係を作ろうという取り組みから始まった。会の主軸に据えている観劇会では,こどもが「他の人と同じところで笑った」「他の人とは違うところがおもしろかった」という他者との価値観の共通性や相違を感じとってほしいという.また,一観客として客席の空気を一緒に作り上げ,その場の全員で場を楽しむという体験がこどもにとって,単に自らの権利を主張し個別に楽しむだけでなく他者との共同性を感じる機会になってほしいと考えている.そして法人運営者の思いの根底には,それは社会やまち:自分たちの生活環境をつくることにも共通することのはずだ,という意識がある.
またスタッフは,これまでの活動の企画・運営を通して,参加者が主体的に「参加すること」こそが楽しさの根源だと感じている.例えばこの法人では,長年公団や市が開催していたお祭りの企画運営を引き受けているのだが,そこに参加者主体の仮装などを取り入れると,一層盛り上がったという.そこには表現する楽しみがあり,自分が自分でいることの楽しみがある.
運営者らは,多摩ニュータウンの環境にも同じ印象をもっている.多摩ニュータウンは計画都市であるが,公園を公園として作り込んでしまうと,かえって主体的な遊びや創造的な遊びは生まれない.未完成の,きっかけとしてのハードと,それを使う人の知恵が結びつくとき,まちが本当の意味で子どもたちのふるさとになっていく.そのように感じている.
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