ドイツ・シュツットガルトの自動車工場が集積する一帯に立地し、メルセデス・ベンツに関する歴史、車両展示を行う博物館である。来訪者はまず博物館の中央吹き抜けに入り、エレベーターで最上階まで移動し、スロープを降りていきながら展示を見学することができる。スロープは二重螺旋になっており、一つ目のスロープが車両の展示、二つ目のスロープが歴史の展示が行われ、様々な年代やタイプの車両に囲まれ、まるで高速道路を運転しているかのように辿っていく。建物の平面構成は三つ葉をモチーフとしており、2つの螺旋から各展示室に来訪者が軌道を変えることを可能にしている。建物は滑らかな曲線でデザインされ、サッカースタジアム、メルセデスベンツのテストコース、川沿いのガスタンクや石油タンク、道路の繰り返しループなど、周辺の産業やイベントスペースの丸みを反映させており、周辺のメルセデス・ベンツ関連施設群のランドマークになっている。