公共交通の充実と20分圏ネイバーフットでウォーカブルなコンパクトシティを実現

City of Portland Portland’s Citywide Pedestrian Plan ポートランド市 ウォーカブル政策

No.2146

2024年10月29日更新

所在地 海外
事例の種類
8.コミュニティ・まちづくり・集いの拠点
地方自治体

アメリカ西海岸のオレゴン州ポートランド市は農林業や重工業で栄え、現在ではハイテク産業が集積する人口約60万人規模の都市である。1970年代には都市のスプロール化が進行し,市街地に人がいない状況であったため、「都市成長境界線(Urban Growth Boundary)」を定め、都市化可能地域を限定して公共サービスや都市機能の集約を実施する。ライトレール、バス、路面電車、ケーブルカー、自転車専用道路の異なるモードの公共交通網を整備し、倉庫街を再開発して複合用途の高層マンションなどを建設した。整備した市街地は、20分で日常生活に必要なサービスが受けられる「20分圏ネイバーフット」を目指し、達成状況を評価・公表している。境界線の外では農業が盛んに行われ、市街地に住む人々に新鮮な農産物の供給も評価指標の一項目に設定されている。これらの取組に対して地域の意見集約や合意形成のため「ネイバーフッド・アソシエーション(Neighborhood Association)」が組織され、居住者だけでなく、就労者や土地所有者が個人で参加できるようにすることで、市民意識の醸成に繋がっている。

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